ちょっと前にアダルトチルドレンという言葉が流行った気がするが、
それと同じかは分からないけど、私の中には3歳くらいの私がハッキリと存在する。
今日は、その子が泣きじゃくっていた時のことを記録しておこうと思います。
自分の中に複数の自分が存在することは、私にとっては当たり前のことだけど、経験したことのない人にしたら不思議な感じがするんだろうと思う。
3歳の私と大人な私は記憶も共有しているし、その子が喋っている時、私もそれを聞いているので、いわゆる多重人格とかではない。
私が気を抜いているときはその子が話し出したり動いたりするけど、例えば人と会っているときなどは出てこずに大人しくしている。
私以外に唯一その子が姿を現すのは彼氏の前だけで、彼氏の前だとかなり出てくる。
出てくると言っても、100%その子が主導権を握るということはほぼなく、大人40%子ども60%、みたいに混ざり合って出てくることが多い。
たまに急に喋り出されると恥ずかしいものの、私はその子が好きだし可愛いと思っている。
私のように人格が分かれる条件として、4歳くらいまでの間に深く心が傷つく体験をする、というものがあるらしい。
私はそれをお医者さんに聞いたとき、「でもそんな体験してないんですけど…?」と言ったら
お医者さんに「してないはずないよ、そんなこと言ったら他の人格に怒られるよ(笑)」と返された。
私とその子はほぼ全ての記憶を共有しているが、その決定的なトラウマだけは、大人の私は思い出せないのだ。
というより、それを忘れるために人格が作られたんだろうと思う。
小さい頃一体どんなことがあったんだろう?と不思議には思ったものの、人格を統合する治療はその後行わなかった。なんとなくめんどくさいと思ってしまった。
それから3ヶ月ほど経ったつい先日のこと、ある漫画を読んでいたら、主人公が忘れていた子供の頃の辛い記憶を思い出してしまい、精神的に追い詰められていく、というシーンが出てきた。(全然シリアスな漫画とかではないですが)
「ほーっ、そんな過去があったのかぁ」と思いつつ漫画を読み終わり、さて寝ようとしたら、突然涙が出てきた。
すぐに嗚咽になって、最終的にはわんわん泣きじゃくった。
私は、3歳の子が大泣きしていることは分かったが、なんで泣いているのかが分からず、その子がヒックヒック言いながら泣いているのをただ眺めるしかなかった(正確には自分が泣いているので眺められないが)。
なんとなーく母親に何かされたということは分かったけど、それ以上は何も思い出せない。その夜は、母親に何かされた夢を見たが、起きたらもう思い出せなかった。
私はこの出来事があって初めて、ことの重大さを理解した。この子は20年以上、たった1人でこの記憶に苦しみ続けてきたのだ。そしていまだに、その傷は当時と同じ状態のまま彼女を苦しめている。
人格が分かれていても大して不便じゃないし、統合しちゃうのはちょっと寂しいかも、とか言っている場合ではないのだ。
この子を助けられるのは文字通り私しかいない。つまり、私を助けられるのは私自身しかいないんだ、と実感した出来事だった。
やっぱり病院に行こう、せめて彼女に何があったのか思い出してあげようと思う。
⭐︎ちなみに読んでいた漫画はこちら⭐︎
ピュアで心あったまる大好きな漫画です。